2017年07月21日

ファーミキューテスって本当にデブ菌?

前々回のActivityでは、バクテロイデーテス門とファーミキューテス門の比率が肥満と関わっていることを述べました。

http://aub.co.jp/activity/238

では、バクテロイデーテス門やファーミキューテス門って一体どんな細菌なのでしょうか?

その前に、まず「門」について補足します。
「門」は生物を分類する際のグループです。
この「門」に分類された生物は「綱」「目」「科」「属」「種」の順の階層やその中間の階層でさらに細分化して分類されます。細菌の場合もそれぞれの細菌は「門」に分類されており、このうち腸内細菌はバクテロイデーテス門、ファーミキューテス門、アクチノバクテリア門、プロテオバクテリア門の4つの門が大半を占めています。

このように、「門」は細菌の分類において非常に大きな括りなので、1つの門にもたくさんの種類の細菌が存在しています。

ファーミキューテス門の細菌には発酵食品に利用されている納豆菌や虫歯の原因として知られているミュータンス菌など、様々な細菌が存在しています。

一方、バクテロイデーテス門の細菌にはあまり有名な細菌はいませんが、やはり多数の種類の細菌がいます。
また、アクチノバクテリア門ではビフィズス菌、プロテオバクテリア門では大腸菌というのがよく耳にする細菌ですが、これらの門にも色々な細菌が含まれています。

 

バクテロイデーテス門とファーミキューテス門の比率が太りやすさの指標となることは事実ですが、どちらも様々な細菌がおり、それぞれの特徴があるため、肥満に大きく影響する細菌はその一部です。

 

さらには、バクテロイデーテス門にデブ菌、ファーミキューテス門に痩せ菌となる少数派の細菌がいることも考えられます。現状では肥満に影響する細菌の細分化した分類を網羅できていないため、バクテロイデーテス門とファーミキューテス門の比率が太りやすさの指標となっています。

ファーミキューテス門にはラクトバシラスと呼ばれるバランス調整菌としてプロバイオティクス(プロバイオティクスとは、人に良い影響を及ぼす微生物のことで、後日Activityで取り上げる予定です。)に使用されている乳酸菌の一種も含まれています。一般にはデブ菌とされているファーミキューテス門ですが、これらの細菌全てが肥満に影響する訳ではないことも把握しておく必要があります。

 

次回は腸内細菌がなぜ太りやすさに違いを生じるのか、さらに掘り下げる予定です。

 

AuBはアスリートの良好なコンディションの維持、パフォーマンスの向上を目標に、主にアスリートの腸内フローラ研究に取り組んでいます。そして、ファン・サポーターの皆様にいつまでも元気にスタジアムに通ってほしいと想う、もう1つのAuBの願いを実現するために研究成果を活用していきます。

今後も腸内細菌研究の情報を更新していきますので、AuBの活動に応援を宜しくお願い致します。